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自然の色を染める
家庭でできる植物染

自然の色を染める: 家庭でできる植物染 中身を見る

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自然の色を染める: 家庭でできる植物染 基本情報

商品コード 9784879406231
著者 吉岡幸雄、福田伝士
出版社 紫紅社
税込価格 7,480円
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『自然の色を染める: 家庭でできる植物染』について

家庭でできる草木染め。工程写真1200点とともに、日本の伝統色の染め方をわかりやすく解説。後世に残る本格的で誠実な染色方法。

家庭で思い思いの色に染めて楽しんでいただくために、身近にある、たまねぎの皮紅茶をはじめ、入手しやすい35種類の天然染料を用いた、70余種の染色法を紹介。媒染剤には家庭排水として処理できるもののみ使用。初心者でもわかりやすいように、カラー工程写真をたくさん盛り込み、また、どの項目からでも始められるように、すべての手順を初めから仕上げまで省くことなく解説。伝統的な日本の染色に加えて、臈纈 (ろうけつ)、絞り染、板締め、友禅染、紅型などの美しい模様染も紹介。各染料について、生態写真、染料の色の歴史にまつわるエピソードも満載。各色の染め見本もスカーフやのれん、Tシャツ、セーターから団扇、便箋までバラエティーに富んでいる。

染料と染め見本の例

本書の紹介動画

吉岡幸雄氏のコメント

「よしおか」の技術をすべて公開
私が「染司よしおか」を継いだとき、植物染だけでいこうと決意したのですが、1300年の歴史に立ち向かうにはあまりにも微力でした。先代のときから工房の技術的中心であった福田伝士氏と二人三脚で、なんとか日本の風土と人がつくりだしてきた伝統の色を再現しようと試みたのです。いまももちろんその試みの途中にいます。 

この本は、私たちの試みのすえに確立した技術をすべて明らかにしたものです。私はいろいろな場でいっているように、染司よしおかには、「企業秘密」はありません。伝統の色の美しさをいまみなさんと共有したいと思っているからです。私なり福田氏なりが得心したことはいつでも公開しています。

くり返し染めのイロハを教示する

この本では、工房でおこなっている植物染をステンレスのボール1個分に置きかえて説明しています。さらに、私や福田氏がおこなうと当たり前の説明をはぶいてしまうおそれがありますので、私たちが注視するなかで、工房の若い弟子たちと、やはり若い、染色にはずぶの素人の編集嬢に染めの工程を踏ませ、かんでふくめるように詳述しろと命じました。ですから「前述したように」という言葉は使わず、各色の染めの工程ですべてイロハから解説しています。くりかえしをおそれませんでした。

ここまで技術を公開してしまったら「よしおか」のありがたさがなくなってしまう、という人もいますが、話すと手を動かすこととは大違いで、実際に染めてみられれば、逆に「よしおか」の株はあがると、私は自負していますが……。みなさんもこの本をお手元にぜひ植物染にチャレンジしてみてください。

吉岡幸雄よしおか さちお

染織史家・「染司よしおか」5代目当主
1946年、京都生まれ。1971年、早稲田大学第一文学部卒業後、美術図書出版の紫紅社を設立。1988年、生家「染司よしおか」五代目当主を継ぎ、化学染料を使わず、植物染料による日本の伝統色の再現に取り組む。奈良薬師寺「玄奘三蔵会大祭」での伎楽衣裳四十五領の復元、東大寺伎楽衣裳を制作など、日本古来の染色法により古代色を復元。国文学、国宝修復など幅広い分野への貢献が認められ、2009年、京都府文化賞功労賞受賞。2010年、第58回菊池寛賞受賞。2012年、NHK放送文化賞受賞。2019年9月30日、73歳で逝去。主な著書に『日本の色辞典』『源氏物語の色辞典』『王朝のかさね色辞典』など。

染色 染司よしおか工房
装丁 A4判/オールカラー
ページ数 208ページ
ISBN-13 9784879406231