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日本の色の十二ヶ月
古代色の歴史とよしおか工房の仕事
吉岡 幸雄 著

9月 石清水祭りの 御花神饌 ( おはなしんせん )

『日本の色の十二ヶ月』(吉岡幸雄・著)
「石清水祭りの御花神饌をになう」より

石清水祭りの御花神饌 写真
石清水祭りの御花神饌

現在、九月十五日におこなわれる本祭の石清水祭は、 天暦 ( てんりゃく ) 二年 (948) に天皇の命令によっておこなれる 勅祭 ( ちょくさい ) となり、旧暦では八月十五日におこなわれていた。もともとは石清水 放生会 ( ほうじょうえ ) といわれ、八幡の大神が男山の裾を流れる川に立って、生きている鳥魚を解き放つという放生会として、勅祭となるおよそ八十年前にはじめられたといわれる。

私の工房では、この祭礼に供えられる「御花神饌」の造り花を作製していて、そのため祭礼に友人たちといっしょに参拝に行くことが多い。

(中略)

この造り花は平成十年に石清水八幡宮より製作を依頼されてから毎年奉納している。八幡宮には江戸文化年間の古文書があって、それに準じて復元する。絹、和紙、折板などの素材をすべて植物染料で彩り、十二ヶ月それぞれの季節にふさわしい草木花をつくり、檜の台に飾るのである。

なお、神にささげるものであるから、毎年新しくつくることになっていて、工房ではその年の二月から染色の準備にかかる。

つづきは『日本の色の十二ヶ月:古代色の歴史とよしおか工房の仕事』にてどうぞ。

染司よしおか作「御花神饌」
日本の色の十二ヶ月』(吉岡幸雄著)
「石清水祭りの御花神饌」より

9月カレンダー付き壁紙

紫紅社刊『王朝のかさね色辞典』秋の色「撫子の色」より植物染めによる和紙の作品を壁紙にしました (染色: 染司よしおか)。

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