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日本の色の十二ヶ月
古代色の歴史とよしおか工房の仕事
吉岡 幸雄 著

10月 色と香を愛す菊花の宴

『日本の色の十二ヶ月』(吉岡幸雄・著)
「色と香を愛す菊花の宴」より

旧暦の九月九日は五節句のうちの 重陽 ( ちょうよう ) の菊の月である。中国では奇数が陽にあたる数字であり、その極めの数の九が二つ重なるところから、重陽の節句とした。永久なものとの意から、めでたい日とされてきた。新暦でいうと十月十日前後で、ちょうど菊の花のさかりであるから菊花の宴ともいった。

日本ではこういった習わしは、平安時代に定着し、宮中では天皇が 紫宸殿 ( ししんでん ) に出て華やかな宴が催された。音楽が奏でられ、舞が演じられて、さらには詩も吟じられ、そのあとの 饗宴 ( きょうえん ) には、菊の花びらを浮かべた酒もふるまわれた。

菊にまつわる節会のなかで、もっとも興味深いのは「菊の ( ) 綿 ( わた ) 」である。前夜に、菊に露が降りて花の色と香りが逃げてしまわないようにと、黄色、赤色、白色とそれぞれの花の色に合わせて絹の繭からつくった 真綿 ( まわた ) を染めて、花を覆ったのである。

つづきは『日本の色の十二ヶ月:古代色の歴史とよしおか工房の仕事』にてどうぞ。

10月カレンダー付き壁紙

紫紅社刊『王朝のかさね色辞典』「菊の色」より植物染めによる和紙の作品を壁紙にしました (染色: 染司よしおか)。

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