吉岡幸雄の仕事展
千年紀記念―源氏物語の色―

古都京都にて200年つづく染織工房「染司よしおか」の五代目当主 吉岡幸雄氏がライフワークとして取り組んでいた『源氏物語』のなかに描かれた色彩と襲の配合の美を現代に再現する仕事が完成し、『源氏物語の色辞典』という典籍が刊行されました。その記念催しを東京日本橋高島屋で開催します。

『源氏物語』五十四帖の文中には、四季のうつろいや登場人物の心理描写が、さまざまな色の表現、襲の色目に託され、巧みに織り込まれています。「花宴 (はなのえん)」の光源氏の桜襲の衣装、「絵合 (えあわせ)」の天皇《冷泉帝》の袍 (ほお)、「若菜上」の女三の宮の桜の細長 (ほそなが)、「若菜下」の明石女御の紅梅の御衣 (おんぞ) などの衣装をはじめ、「玉鬘」の衣配りなど源氏物語から想起されるさまざまな色布を、往時の襲の色目を参照して大成いたしました。

今回の百坪を越す会場には、その多彩で鮮麗な色の表現を、吉岡幸雄氏が古法にのっとった自然染の技法によ り、 忠実に再現、染織作品として甦らせようとするものです。

会場には、物語の代表場面をしつらえ、往時の平安貴族の生活ぶりを偲んでいただきつつ同時に花草樹にひそむ色材を汲み出し、鮮麗な伝統色で創り出された現代感覚のファッション、インテリア、呉服の品々を一堂にならべ、吉岡幸雄氏と「染司よしおか」の仕事の精華をご覧いただきます。

吉岡幸雄の仕事展 千年紀記念―源氏物語の色―

会期 平成20年12月11日 (木) ~16日 (火)
午前10時~午後8時 (最終日午後6時まで)
会場 日本橋高島屋8階ホール
東京都中央区日本橋2丁目4番1号
TEL (03) 3211-4111 (代表)


平安王朝の多彩な色文化を再現
「源氏物語の色辞典」吉岡幸雄

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吉岡幸雄の仕事展「源氏物語の色」
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